海外仕入れ時のアンダーバリュー、申告漏れ、個人使用目的での税務調査について


どうも、横山です。

以下の内容でご相談をもらいましたので回答致しました。(名前は伏せてあります)

相談内容

「アンダーバリューで輸入しちゃダメです。捕まっちゃいます。」の記事を読んで

横山様はじめまして、大変勉強になる記事が多く最近良く読ませてもらっています。

上記の記事を読んで是非質問したいことがあります。

私は国内仕入れ、国内販売が殆どなのですが私に色々とアドバイスをしてくれる友人は海外仕入れ、国内販売をしており結構儲かっているようで(年商数千万)まだ個人事業主として4年目ですが税務調査が入ったようで非常に落ち込んでいました。

落ち込む理由の1つが商品輸入時の「アンダーバリュー」、「未申告」、「個人使用での輸入」でした。

仕入れ商品の殆どが通関時開封等のチェックをされずに済んだ未申告の品で、たまに引っかかったものを個人使用で通していたそうです。

関税はかからない商品で消費税を安くする、又は払わないためだと言っていました。

質問1:現在、税務調査は一回目で書類を持ち帰りこれから精査とのことで今の所指摘は無いとのことですがやはり見つかってしまうものなのでしょうか?

質問2:現時点でどうすべきでしょうか?(自ら税関又は税務署に報告する等)

質問3:刑罰の対象にもなるとのことですが見つかった場合、今後彼はどうなってしまうのでしょうか?

素人考えですがそもそも税務署と税関は別の機関ですので大丈夫なのかな?とも思ってしまいます。

又は税務署から税関に連絡が行ってアウトとなるのでしょうか?

こんな事を相談する人もおらずとても心配しております。
何卒お答え、助言等よろしくお願いいたします。

 

回答

>質問1:現在、税務調査は一回目で書類を持ち帰りこれから精査とのことで今の所指摘は無いとのことですがやはり見つかってしまうものなのでしょうか?

見つかってしまうものです。十中八九……というかほぼ間違いなく見つかるでしょう。そのための税務調査なので。

税務調査時に持ち帰った資料とそれまでの通関時の関税額を照らし合わせていくのでほぼ確実に見つかります。特に個人使用目的で申告している商品や未申告の商品などは火を見るより明らかだと思います。

 

>素人考えですがそもそも税務署と税関は別の機関ですので大丈夫なのかな?とも思ってしまいます。
>又は税務署から税関に連絡が行ってアウトとなるのでしょうか?

この場合別の機関ということにあまり意味はないんですよね。税関と連携を取る取らないに関わらず税務署で把握している関税消費税支払額と仕入れ資料を調べれば脱税しているかどうかは分かります。

例) 税務署が税関に「この○月×日に通関したAさんのやつって個人使用目的?」とわざわざ聞かなくても、税務署はもともと把握している税務情報から個人使用目的で輸入申告されているとすでに知っていて、税務調査時に入手した資料から該当する輸入はAさんが商用目的で仕入れていたことが分かる→食い違いが分かる

 

>質問2:現時点でどうすべきでしょうか?(自ら税関又は税務署に報告する等)

税務調査が来た時点で自身ができることというのは非常に限られています。

酷なことを言うようで恐縮ですが、税務署が下す判断というのは調査前に行こなってきた行動(申告)を精査して決められるもので、それらの資料は後から改変する余地が無いものです(関税の適用品目は例外的に解釈の入る余地がありますが)

申告の有無に関わらず差分の関税消費税と延滞税等の支払いは避けられないですが、自己申告した方が重加算税の適用は多少されにくいとは思います。※この点は客観的なデータ等があるわけではなく、重加算税が適用される”悪質な場合”という項目を考えた個人的な見解です。

アンダーバリューを自己申告するどうかで結果がどう変わるかは全く予想できませんが、税務署に自己申告をするくらいしかやるべきことはなく、後は結果を待つのみです。

 

>質問3:刑罰の対象にもなるとのことですが見つかった場合、今後彼はどうなってしまうのでしょうか?

文面や僕にご相談されたというのことから恐らく税理士さんや会計事務所などに相談ができない状況なのだろうと思います。心中お察し致します。

質問者様のために少し希望的な観測を言いますと、一般的には小規模かつそこまで常習的な改竄でない場合は刑罰にまではいかないようです。(僕が今まで聞いた体験ベースの話です。こちらも統計的なデータはありませんがご容赦を)

ただ先程言ったように差分の関税と延滞税(過少申告加算税、無申告加算税、延滞税)の支払いは避けられないでしょう。

ここで僕が言ってもあまり説得力がないかもしれませんが、ご健勝をお祈りしております。

 

以上、ご参考になれば幸いです。

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